2025.12.16
【2025年12月調査】日銀短観データ推移 大企業製造業の業況判断DIは3期連続増加 非製造業では先行き不透明感・人員不足は過去最大へ(過去5年分データ)
ダウンロードページに、日本銀行が12月に公表した「全国企業短期経済観測調査(日銀短観)」を時系列データ化して掲載しました。
当社が提供する経済統計データベースサービス Accelを用いて、過去5年(21期)分のデータを時系列データとして抽出したものです。
以下にデータからわかる、動向、特徴についていくつかご紹介します。
大企業の業況判断DI 製造業は3期連続の増加、非製造業は+34で横ばい
日本銀行が2025年12月15日に、2025年12月調査の短観(全国企業短期経済観測調査)データを公表しました。
大企業及び中小企業の製造業、非製造業の業況判断についてまとめました。

大企業製造業:業況判断DIは3期連続増加・先行きも好況感を維持
大企業製造業の業況判断DI(最近)は、前回調査から1ポイント上昇して+15となり、2023年3月の+1から緩やかに回復傾向にあることがわかります。
3カ月後の2026年3月の先行きは今回調査と同じく+15と、好況感を維持する見通しとなりました。
大企業非製造業:業況判断DIは横ばいで高水準を維持も先行きは不透明感
大企業非製造業の業況判断DI(最近)は、前回調査と同じく+34となりました。2023年12月調査から+30~+35の高水準を維持しており、過去最高を記録した2025年3月調査の+35には一歩及ばないものの、大企業非製造業の好況ぶりがみて取れます。
一方で3カ月後(2026年3月)の見通しは、6ポイント低下して+28となり、先行きはやや慎重な結果となりました。
中小企業製造業:業況判断DIは+6と大きく増加も、先行きは不安残す
中小企業製造業の業況判断DI(最近)は、前回調査から5ポイント上昇して+6となりました。これは2019年3月調査以来6年9カ月ぶりの水準です。
コロナ禍以降、小幅なマイナスやプラスの間を推移し停滞感が続いていましたが、今回調査の大幅な改善により、中小企業製造業にも好況感が広がりつつあることがうかがえる結果となりました。
しかしながら2026年3月の見通しは+2と、依然プラス域ではあるものの、回復の勢いはやや鈍化する見込みです。
中小企業非製造業:業況判断DIは+1で景況感微増も、先行きは慎重
中小企業非製造業は、前回調査から1ポイント上昇して+15となり、2023年6月から11期連続での+10%ポイント超えとなり、底堅さが継続する結果となりました。
3カ月後(2026年3月)の先行きは、+10の予想で、+10%ポイント台は維持するものの慎重な見通しです。
販売価格の見通し:5年後+5.2%とインフレマインドが継続する見通し
2025年12月調査における全産業の販売価格見通しは、1年後2.7%、3年後4.3%、5年後5.2%となりました。1年後の見通しは前回9月調査の2.8%から0.1ポイント低下して2.7%となりましたが、3年後は4.3%、5年後は5.2%と、中長期では販売価格の上昇が見込まれています。
2022年以降の物価上昇局面を経て、販売価格の見通しは高水準で推移しています。1年後の見通しは、2020年6月調査のマイナス0.3%から大幅に上昇し、現在は2.7%となっています。また5年後の見通しも、2020年6月調査の1.2%から現在の5.2%へと、4.0ポイント上昇しました。
こうした中長期的な価格上昇見通しの定着は、企業のインフレマインドが継続していることを示しており、今後も販売価格の上昇傾向が続く見通しです。

雇用人員判断:製造業・非製造業の先行きは過去最大のマイナス幅へ
日銀短観の2025年12月調査では、雇用人員判断DIが全産業で-38(前回調査-36)となり、企業の深刻な人手不足が継続している結果となりました。
業種別では製造業が-25(前回調査-24)、非製造業が-46(前回調査-44)と、サービス業を中心とする非製造業の人材不足が深刻となっています。さらに2026年3月の見通しは全産業で-41、製造業-29、非製造業-48となり、どの業種でも過去最大のマイナス幅となる見通しです。コロナ禍で一時的に緩和した2020年を除けば、マイナス幅は一貫して拡大傾向にあり、人手不足は構造的な問題として定着しており、今後も企業の人材確保は重要な経営課題となることが予想されます。

日銀短観(全国企業短期経済観測調査)とは
日銀短観(正式名称:全国企業短期経済観測調査)は、日本銀行が統計法に基づき、金融政策の適切な運営を目的として実施する統計調査です。全国約1万社の企業を対象に、年4回(3月、6月、9月、12月)四半期ごとに実施され、企業の業況や経済環境の現状・先行き(今後3か月)についての判断、売上高、収益、設備投資額などの事業計画の実績と予測値を調査します。
最も注目される指標は「業況判断DI」で、業況が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いて算出されます。プラスなら景気は良く、マイナスなら悪いと判断されます。調査から公表まで約1か月という速報性の高さと高い回答率(2025年12月調査:回答率99.4%)から、景気実態を把握する最重要統計として広く活用されています。
当社では、このデータを「日銀短観」カテゴリとしてデータベース化し、時系列データとして簡単にご利用いただけるよう提供しております。
今回紹介したデータだけでなく、過去の調査結果も含め、日銀短観データのすべてを収録しております。(今回紹介したデータの一部はこちらからダウンロードいただけます。)
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本記事でご紹介した分析は、当社が提供する経済統計データベース『Accel(アクセル)』を活用して作成しました。
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