2026.5.20
【2026年5月最新】石油備蓄日数は233日 原油輸入の中東依存度は95.9%(石油備蓄推移データ分析)
資源エネルギー庁が公表している「石油備蓄の現況」と「石油統計速報」につき、データからわかる動向・特徴についてご紹介します。
また当社が提供する経済統計データベースサービス INDB Accelから取得した過去5年(60カ月)分のデータも掲載しておりますので、あわせてご利用ください。
2026年3月末時点の石油備蓄日数は233日、民間備蓄の落ち込みが影響
資源エネルギー庁が2026年3月末時点の石油備蓄の現況を公表しました。
2026年3月末時点の石油備蓄日数は233日(内訳:国家備蓄146日、民間備蓄81日、産油国共同備蓄6日)となり、前月から10日分減少しました。
これにより、2024年7月から20カ月連続で維持していた「240日以上」の水準を下回る結果となりました。
また、石油製品の備蓄量は、合計で6,572万㎘(内訳:国家備蓄4,102万㎘、民間備蓄2,295万㎘、産油国共同備蓄175万㎘)となりました。前月(合計6,862万㎘)と比較すると、全体で約4.2%(290万㎘)の大幅な減少となっています。 内訳の変動を見ると、国家備蓄は4,111万㎘から4,102万㎘への微減、民間備蓄は2,573万㎘から2,295万㎘(マイナス278万㎘)へと減少しています。
全体の備蓄量の大幅な減少は、主にこの民間備蓄の落ち込みが要因となっていることがデータから読み取れます。次月以降もこの減少傾向が続くのか、今後の動向が注目されます。

原油輸入の中東依存度は95.9%。6ヶ月連続で前年同月を下回るも依然高水準

資源エネルギー庁が公表している2026年3月時点の石油統計速報では、原油の総輸入量に対して、中東からの輸入量が95.9%を占める結果となりました。
前年同月に比べ1.0ポイント減となり、6ヶ月連続で前年を下回ったものの、依然として極めて高い水準で推移しています。
石油統計速報から総輸入量と原油輸入上位3か国について、読み取れる内容をまとめました。
輸入総量:前年同月比・前月比ともに減少傾向
輸入総量は1,039万㎘となりました。前月(2026年2月:1,177万㎘)から約11.7%減となり、前年同月(2025年3月:1,244万㎘)と比較しても約16.5%の減少を記録し、減少基調が鮮明になっています。
サウジアラビア:全体輸入量の52.1%を占める
サウジアラビアからの輸入量は541万㎘(前年同月比110.2%)となりました。輸入総量が大きく減少する中、前年同月比でプラスを維持しており、全体輸入量に占める割合は52.1%と半数を超え、同国への高い依存状態が継続していることがわかります。
アラブ首長国連邦:前年同月比78.3%と下落も、約4割の依存
アラブ首長国連邦からの輸入量は404万㎘(前年同月比78.3%)となりました。前年同月比ではマイナスとなったものの、依然として全体輸入量の38.9%を占めており、同国への依存は根強いことが示されています。
クウェート:前年同月比36.1%の大幅減、減少傾向が顕著に
クウェートからの輸入量は30万㎘(前年同月比36.1%)となりました。過去5年で最大の輸入量だった2022年8月(153万㎘)から約8割減少しています。直近5年間の毎年3月データは概ね80万〜100万㎘程度(2021年:89万㎘、2022年:100万㎘、2023年:104万㎘、2024年:81万㎘、2025年:83万㎘)で推移してきましたが、今回の30万㎘はそれらを大きく下回る結果となりました。
輸入総量に対して、サウジアラビアとアラブ首長国連邦の2カ国で全体の約90.9%を占めており、中東の主要2カ国への極めて高い依存状態がさらに強まっていることがうかがえる結果となりました。
なお、本データは2026年3月末時点のものです。中東から日本への海上輸送に約20日を要するため、3月末時点ではホルムズ海峡周辺の通航制約の影響は限定的とみられます。4月以降のデータにはこうした情勢の影響が本格的に反映されてくる可能性があり、中東地域からの輸入量の推移が注目されます。
石油統計速報および石油備蓄の現況|国内供給安定化に向けた重要指標
「石油備蓄の現況」とは、資源エネルギー庁が公表している、国家備蓄・民間備蓄・産油国共同備蓄の3つの備蓄方法における保有量と備蓄日数を示す統計です。国内の石油供給安定性と対外有事対応の備えを可視化する重要なデータです。
「石油統計速報」とは、資源エネルギー庁が原油の輸入国別データや、石油製品生産・在庫及び半製品在庫を調査し、翌月末に公表している統計です。原油輸入明細から中東依存度などの数値が公表されています。
当社では、このデータを1985年よりデータベース化し、時系列データとして簡単にご利用いただけるよう提供しております。
(今回紹介したデータの一部は下記よりダウンロードいただけます。)
経済統計データベース「INDB Accel」で実現する効率的なデータ分析
本記事の分析に使用したデータは、当社が提供する経済統計データベースINDB Accelを活用して作成しました。
INDB Accelでは、各種公的統計や経済データを長期時系列で横断的に取得でき、効率的なデータ収集と分析を実現します。
INDB Accelの詳細な機能や具体的な導入事例、無料トライアルのお申し込みや詳しい資料請求については、お問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。