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NEW 2026.5.12米国・イスラエルとイランの交戦、原油価格高騰をどうみる
米国・イスラエルとイランの交戦激化が、世界経済に静かな衝撃を与えている。原油価格は高値圏で推移し、ホルムズ海峡封鎖リスクは供給不安を高めている。しかし、問題の本質は単なるエネルギー価格の動向にとどまらない。台湾・ASEAN諸国の脆弱な石油備蓄、グローバルサプライチェーンへの波及、そして30年続いたグローバル化経済の「転換点」まで及ぶ。今回の中東リスクが日本経済に何をもたらすのか、株式会社SBI証券 チーフストラテジスト・上席エコノミスト 佐治信行氏が多角的な視点で読み解く。 中東リスクの再燃と原油価格の急騰 ホルムズ海峡リスクと供給不安の高まり 米国・イスラエルとイランの戦闘激化を受け、中東情勢は緊張の高い状態が続いており、世界の原油価格は上昇圧力の強い状況にある。特に、原油の海上輸送の要衝である「ホルムズ海峡」を巡るリスクの高まりが主因となっている。ホルムズ海峡は世界の原油船積み量の約20%が通過する戦略的要衝であり、ここでの輸送停滞や封鎖リスクは供給不安を強めやすい。 ブレント・WTI原油の上昇と産油国インフラへの懸念 実際、紛争発生以降、国際的なベンチマークであるブレント原油およびWTI原油は上昇基調を強め、一時的に100ドル/バレルを上回る場面もみられた。その後も、中東情勢の不透明感を背景に高値圏での推移が続いている。また、戦闘の影響がイラン周辺にとどまらず、サウジアラビア、UAE、クウェート、カタールなど主要産油国やそのインフラへ波及する可能性が意識され、輸出能力そのものへの懸念が市場心理を一段と押し上げている。 インフレ圧力の再燃と金融政策への波及 一般に、原油価格の上昇は世界経済におけるインフレ圧力を高める要因となる。特に中東依存度の高いアジア諸国や日本経済にとっては、その影響が大きくなる可能性がある。 なお、エネルギー価格の上昇は、企業の生産コストや物流費を押し上げるだけでなく、電気・ガス料金やガソリン価格を通じて家計負担を直接的に増加させる。さらに、インフレ圧力の再燃は、FRBおよび日銀の金融政策運営にも影響を及ぼし得る。 では、今回の原油価格上昇は、日本経済にどのような具体的影響をもたらすのか。マクロ経済の観点から整理する必要がある。 エネルギー原単位から見る日本経済の耐性 原油原単位とは何か――経済の原油依存度を測る指標 日本経済に対する原油価格の影響を考えるうえで重要な指標の一つに「原油原単位」がある。原油原単位とは、GDPなど一定の経済規模を生み出すためにどれだけの原油を必要とするかを示す指標であり、いわば「経済の原油依存度」を表す。数値が高いほど、原油価格の変動が経済全体に与える影響は大きくなる(図表1)。 出典:一般財団法人日本エネルギー経済研究所「エネルギー経済統計要覧」を基に株式会社SBI証券作成 石油危機以降の構造変化――省エネ・サービス化による耐性向上 高度成長期の日本はエネルギー多消費型産業が中心で原油原単位が高かったが、1970年代の石油危機以降、省エネルギー技術の進展や産業構造のサービス化を背景に、長期的には低下傾向をたどってきた。すなわち、同じ1ドルの原油価格上昇であっても、過去と比較すれば経済全体への打撃は構造的に小さくなっている。この点からは、中東情勢の緊張が高まる局面においても、その経済的影響を過度に見積もる必要はないと考えられる。 日本の原油原単位は世界最高水準の効率性 具体的に、日本の原油原単位は主要国の中でも際立って低い水準にある。1980年は312gであったが、2000年には106gまで急低下し、2023年には82gと、世界平均の162gと比較して高い効率性を維持している。これは欧米の先進主要国にも当てはまることであり、50年前に経験した「スタグフレーション」への耐性は確実に高まってきていると言える。 アジア諸国の消費効率の相対的低さと原油備蓄量の少なさ 台湾・韓国・ASEAN諸国の原単位が示す脆弱性 そうした中で懸念されるのは、台湾や韓国の石油使用量の「原単位」の高さである。台湾は2023年時点で161gと、日本の約2倍に達している。改めてアジア諸国の石油使用量を原単位でみると、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナムといったASEAN諸国の消費効率の低さが浮き彫りとなる(図表2)。 しかも、これらの国々の石油備蓄量は、IEA(国際エネルギー機関)の基準である90日を下回っている国が多い。国内で一定のエネルギー自給が可能であることや、50年前の石油危機を経験していないことが、その背景にあると考えられる。 出典:IEA等より株式会社SBI証券作成 水平分業型サプライチェーンの安全保障リスク 今回の米国・イスラエルとイランとの交戦を通じて改めて認識されるのは、過去30年のグローバル化により水平分業化されたサプライチェーンが、安全保障上のリスクに著しく晒されているという点である。仮に台湾の石油備蓄が枯渇すれば、同国の産業活動は停止し、世界はハイエンド半導体の供給不足に直面する可能性がある。結果として、データセンターの稼働や都市・工場・オフィスの活動にも深刻な影響が及び得る。 また、マレーシアには半導体の重要な後工程が存在し、タイには日系自動車メーカーのサプライチェーンが構築されている。 原油価格の高騰は、日本のハイブリッド車需要を喚起し、日本のGDP押し上げ要因となる可能性もあるが、それはあくまで供給の安定が前提である。仮に原油価格が上昇する中で自動車輸出が困難化するような事態となれば、両者は貿易収支における重要項目であるだけに、その影響は相殺ではなく、むしろ大きな下押し圧力となり得る。 貿易収支の悪化は円安を誘発し、輸入物価の上昇に拍車をかける可能性がある。 グローバル化の転換点と企業価値評価の変容 今回のホルムズ海峡を巡る緊張の高まりは、30年続いたグローバル化経済の転換点を示唆するものとも解釈できる。企業価値の評価においても、これまでの「過剰なキャッシュ保有はネガティブ」との見方から、「サプライチェーン混乱に備えた一定のキャッシュ保有は必要」との認識への転換、さらには「垂直統合型モデルを維持してきた重厚長大型産業の再評価」といった論調への変化が進む可能性がある。 前回の石油危機が冷戦終結とグローバル化の始まりにつながったとすれば、今回はその逆、すなわちグローバル化の転換点の始まりである可能性も否定できない。 佐治 信行(さじ のぶゆき) Nobuyuki Saji SBI証券 経済企業調査部管掌執行役員 チーフストラテジスト・上席エコノミスト 専門分野は国内外マクロ経済(実物経済、金利・為替)。日経ヴェリタスアナリストランキング エコノミスト部門ではのべ16年にわたり第1位を獲得。 Institutional Investor 誌では17年連続。 1982年関西学院大学法学部政治学科卒業。同年、日興證券(株) (現、SMBC日興証券)入社。(株)日興リサーチセンターへ出向、証券調査部、事業調査部、経済調査部、投資戦略部。その後、1999年興銀証券(株)(現みずほ証券)、 2006年に三菱UFJ証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)、2018年5月ニッセイアセットマネジメント、2024年9月株式会社SBI証券に入社。 Nobuyuki Saji, Chief Strategist and Economist Mr. Saji specializes in domestic and international macroeconomics (the real economy, interest rates, and foreign exchange rates). He has ranked No. 1 in the Economist category in the Nikkei Veritas analyst ranking for 16 years in total and has also been ranked in the Institutional Investor survey for 17 years in a row. Mr. Saji graduated from the Department of Political Science, School of Law and Politics, Kwansei Gakuin University in 1982, and joined Nikko Securities (currently SMBC Nikko Securities) in the same year. He was transferred to Nikko Research Center, where he worked in the Securities Research Department, Business Research Department, Economic Research Department, and Investment Strategy Department. Mr. Saji then joined IBJ Securities (currently Mizuho Securities) in 1999, Mitsubishi UFJ Securities (currently MUMSS) in 2006, and Nissay Asset Management in May 2018. He joined SBI SECURITIES in September 2024. ※このコラムに関連した経済データは、「経済統計データベース」INDB Accelで最新値の確認・時系列分析が可能です。 ▶ 無料トライアル(2週間)のお申し込み
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NEW 2026.5.8 DL資料経済指標グラフ(2026年5月)
当社の経済統計データベースサービスINDB Accelを活用し、主要経済指標の時系列データとグラフを毎月更新・提供しております。直近5年分のデータを、景気や物価・貿易などの動向をひとまとめにご確認いただけます。 【ご提供データ例】 出典 統計名 月次 財務省 貿易統計 内閣府 機械受注統計調査報告 景気動向指数 総務省 労働力調査 消費者物価指数 日本銀行 マネーストック 資源エネルギー庁 石油製品価格調査 四半期 内閣府 国民経済計算 日本銀行 全国企業短期経済観測調査 財務省 法人企業統計(季報)
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NEW 2026.4.30 DL資料直近5年間の自己株式処分と消却の実施状況【2026年4月集計版】
自己株式の処分と消却の推移とこのアクションによる剰余金への影響有無をカウントしました。 また、当社が提供するファイナンスデータベースサービス INDB Funding Eyeから取得した直近5年間の推移データも掲載しておりますので、あわせてご利用ください。 自己株式の処分と消却の2025年度総計は、2021年度比、企業数が1.55倍、株数が1.56倍と増加 2025年度に処分のみを実施した企業数は1,207社と2021年度の1.44倍となり、株数も863百万株で3.18倍となりました。また、処分と消却を同じ年度に実施した企業数は255社、2021年度の2.80倍となり、株数は3,142百万株、2021年度の724百万株の4.34倍と増えました。 2023年度と2024年度の剰余金を前年度と比較 2023年度に処分または消却を実施した企業の資本剰余金と利益剰余金の昇降数をカウントしています。決算日の年度での比較です。消却は、まず資本剰余金で処理され、不足分を利益剰余金で補うことが多いものの、発行体により対処方法が異なるようです。 2023年度に処分と消却の合計株数が最多となった企業、7201日産自動車の実態 個別企業の動向として、2023年度に処分と消却の合計株数が最多となった企業、7201日産自動車の状況です。 同社の処分は、2020年度から導入した譲渡制限付株式ユニット制度に基づいた実施であり、株価変動のメリットとリスクを株主の皆様と共有し、株価上昇及び持続的な企業価値向上への貢献意欲を従来以上に高めることを目的としています。また、同社の消却は、事業計画を実現するために必要な財務基盤を維持しつつ、株主還元及び資本効率向上などの資本政策遂行の一環として実施した自己株式の取得後、直ぐに実施しています。 当社では、自己株式アクション・データを金庫株解禁以降データベース化し、個別ディールも時系列データも簡単にご利用いただけるよう提供しております。 (今回紹介したデータの一部は下記よりダウンロードいただけます。) 当社サービスに興味のある方へ INDB Funding Eyeにご興味をお持ちの方へ データ分析業務の効率化と高度化を、『INDB Funding Eye』が強力にサポートいたします。 eolにご興味をお持ちの方へ データ分析業務の効率化と高度化を、『eol』が強力にサポートいたします。 INDB Funding Eyeまたはeolの詳細な機能や具体的な導入事例、無料モニターのお申し込みや詳しい資料請求については、お問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。
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NEW 2026.4.24 DL資料【2026年4月】業種別 ROEランキング|資本効率と財務健全性の相関から読み解く「経営タイプ」
当社が保有する企業情報データベースeolより、全上場企業(連結財務諸表ベース)の当期純利益、自己資本、総資産を用いて、ROE(自己資本利益率)を中心に企業の資本効率と安全性を読み解いてみました。 業種別の傾向に加え、高ROEの背景にある負債活用の見方なども整理しています。 ROE(自己資本利益率)の判定基準と資本効率を客観的に評価するための補足指標の役割 2026年現在、日本市場で注目されている財務指標の1つは「ROE(自己資本利益率)」です。東京証券取引所による「資本コストや株価を意識した経営」の要請以降、企業には単なる利益の額ではなく、投資家から預かった資本をいかに効率よく回したかという「資本効率」が問われています。 ROE(自己資本利益率) 指標の説明 計算式 単位 株主から預かったお金(自己資本)を使って、 企業がどれだけ効率的に利益(当期純利益)を稼げたかを示す指標 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100 % 一般的には「8%」が優良企業の最低ライン(伊藤レポート基準)とされ、「10%〜15%」を超えるとグローバル水準でも極めて効率的な経営を行っていると判定されています。 しかし、ROEは「借金を増やして自己資本(分母)を小さく見せる」ことでも、表面上の数値を上げられてしまうことから、ROEの数値が高いからといって、無条件に優良企業と判断するのは危険です。そこで、ROEの「中身(質)」を正しく評価するために不可欠なのが、ROE分析時の補足指標と言われている「自己資本比率」です。 自己資本比率 指標の説明 計算式 単位 会社の全資本(総資産)のうち、銀行からの借入金など ではない「返済不要の自己資本(純資産)」が占める割合を示す指標 自己資本 ÷ 総資産 × 100 % この指標は、総資産のうち「返済不要な自分の資金」が占める割合を示します。 ROE(効率性)が高くても、自己資本比率(安全性)が極端に低い場合、それは「過大な借金によって無理に効率を上げている状態」かもしれません。 この二つの指標を組み合わせることで、その企業の収益が「本業の稼ぐ力によるものか(良質なROE)」、あるいは「財務リスクを負ったレバレッジによるものか(注意すべきROE)」を判別できるようになります。 業種別の収益性トレンドと構造的要因|高ROEを導く「資産を抑えた経営」の優位性 上場全33業種の連結ベース(赤字企業除外)におけるROE平均は10.3%となりました。この結果は、日本企業がグローバル水準の高いハードルを安定的に超え始めていることを示しています。ROEランキングの上位業種は下記の業種です。 上位2業種(サービス、情報・通信)に共通するのは、大規模な工場や店舗といった物理的な資産を最小限に抑える「資産を抑えた経営」という構造的な強みです。個別企業では、サービス業の㈱リログループ(ROE 63.5%)や、第5位の小売業(ROE 11.3%)に属する㈱ZOZO(ROE 45.9%)が代表例です。これらの企業は負債への依存度を低く保ちながら高収益を創出しており、金利上昇による支払利息増のリスクを抑えた、極めて強固な収益構造を維持していると推察されます。 一方、第3位の海運業は、保有資産は大きいものの、近年の世界的な運賃高騰という外部要因が利益を急拡大させ、資本効率を一時的に大きく押し上げたものと考えられます。 財務構成から見るROEの持続性|市場環境の変化に即した負債活用と収益リスクの検証 ROEを主役として見る際、決して見落としてはいけないのが「負債の活用度合い」です。ROEは、本業の儲けやすさだけでなく、「どれだけ借金(負債)を利用して効率を上げたか」という要素が含まれるからです。 「良いROE」:収益性主導型 本業の利益率が高く、無駄な資産を持たないことでROEが向上しているケース。自己資本比率も一定水準(40%以上など)を維持しており、金利上昇にも強い。 例:サービス業(ROE 14.0% / 自己資本比率 52.6%)や情報・通信業(ROE 13.8% / 自己資本比率 59.1%)。 「注意すべきROE」:財務レバレッジ主導型 本業の利益率は平凡でも、多額の借入によって自己資本を圧縮し、見かけ上のROEを上げているケース。 例:不動産業(ROE 12.9% / 自己資本比率 38.5%)や卸売業(ROE 8.9% / 自己資本比率 32.3%)。 特に、不動産業(ROE 12.9% / 自己資本比率 38.5%)のように、負債を成長の武器とする戦略は、低金利下では非常に有効な手法でした。しかし、金利がある世界に戻った現在では、利払い負担が直接的に利益を削り、ROEを圧迫するリスクとなります。 ROEの数値が高く、一見すると優良企業に見える場合でも、自己資本比率という「盾の厚さ」を併せて確認し、その効率性が「低金利という外部環境に依存したものではないか」を見極めることが、現代の企業分析には不可欠です。 ROEの「質」と「安全性」から読み解く4つの経営タイプ 本分析の主役であるROE(平均10.3%)と、補足指標である自己資本比率(平均53.0%)の平均値を基準に各業種を分析すると、各業種が「収益効率」と「金利耐性」のどちらのタイプに寄っているかが見えてきます。 【収益性・健全性高水準】効率的経営タイプ ROE 10.3%超 かつ 自己資本比率 53.0%超という、全業種平均をいずれも超える領域に位置し、強力な稼ぐ力と金利上昇に揺るがない財務基盤を両立した、理想的な資本効率を誇るタイプです。 代表業種:情報・通信業(ROE 13.8% / 比率 59.1%) 個別事例:㈱オービック(情報・通信業 / ROE 14.8% / 自己資本比率 91.0%) このタイプを象徴する情報・通信業の中でも、独自のソフトウェア資産を持つ企業は、負債に頼らず高い資本効率を実現しています。金利上昇局面においても利払い負担増のリスクがほぼなく、自前で次なる成長投資を行える「勝ち残り」の筆頭とも言えるポジションです。 【収益性重視・積極投資】負債活用型タイプ ROE 10.3%超 という高い資本効率を維持しつつ、自己資本比率は平均の 53.0%未満 という領域に位置し、負債を成長のテコ(レバレッジ)として活用することで自己資本利益率を引き上げているタイプです。 代表業種:サービス業(14.0% / 52.6%)、海運業(13.7% / 48.5%) 個別事例: ㈱リログループ(サービス業 / ROE 63.5% / 自己資本比率 22.1%) 業種平均(サービス業)は全業種平均をわずかに下回る位置にありますが、個別企業ではさらに積極的に負債を活用し、高いROEを叩き出すケースが目立ちます。金利コスト増を上回る事業成長を継続できるかが分析の焦点に置かれます。 【健全性重視・中長期投資】内部留保蓄積タイプ 自己資本比率 53.0%超 という高い安全性を保持する一方で、ROEは平均の 10.3%未満 という領域に位置し、現在は収益効率よりも将来の投資や不況への耐性を優先して資本を蓄積しているタイプです。 代表業種:精密機器(8.8% / 62.1%)、医薬品(8.4% / 66.4%) 個別事例:テルモ㈱(精密機器 / ROE 8.9% / 自己資本比率 67.5%) 長期的な研究開発や設備投資が必要な業界に多く見られます。短期的なROEは平均を下回りますが、強固な財務基盤(盾)を持つため、金利上昇や景気後退局面でも事業を継続し、次世代のイノベーションを狙える持久力が特徴です。 【社会基盤・安定収益】資本集約型タイプ ROE 10.3%未満 かつ 自己資本比率 53.0%未満 という、全業種平均をいずれも下回る領域に位置し、巨額の設備資産を前提としながら、資本効率の追求以上に社会インフラとしての継続性が重視されるタイプです。 代表業種:電気・ガス業(10.2% / 38.4%)、陸運業(7.6% / 36.8%) 個別事例:東日本旅客鉄道㈱(ROE 6.5% / 比率 30.2%) 設備投資のための多額の借入を抱えることが前提の構造です。数値の低さを単純に批判するのではなく、インフラとしての安定したキャッシュフローやコスト管理能力が評価の主眼に置かれます。 業界標準値を「モノサシ」とする多角的な企業分析の重要性 今回の分析を通じて最も強調したいのは、財務数値は、業界の標準値と比較して初めて、その真のカラーが見えてくるということです。 例えば、自己資本比率が30%台という数字一つをとっても、それが不動産業であれば「業界標準に沿った適切なリスクテイク」と評価されますが、精密機器業界においては「業界平均を大きく下回る深刻な事態」と解釈されるかもしれません。同様に、ROE 10%という数値も、アセットライトなIT業界では「さらなる向上が期待される水準」であり、インフラ業界であれば「極めて優秀な効率性」と捉えることができます。 数字は単なる結果ではなく、その企業が選んだ「戦略の履歴書」です。 就活生や転職希望者にとっては、志望企業の言葉やイメージの裏側にある「稼ぎ方の本質」を見極める武器として、ビジネスマンにとっては、金利上昇という新たな荒波の中で「本当に勝ち抜く企業」を選別するための判断基準として、このROEを主軸とした二軸分析の視点を、ぜひ日々の企業・業界分析に活用してください。客観的なデータに基づいた「精緻なモノサシ」を持つことが、不透明な時代における最大の防御であり、最大の攻撃となるはずです。 企業情報データベースeolで実現する効率的な企業分析 本記事の分析に使用した業種別ROEランキングの一部を下記よりダウンロードいただけます。このデータには、「全業種の平均比率やROE(自己資本利益率)TOP30社」が含まれており、企業分析や業界動向の把握にお役立ていただけます。 当社が提供する企業情報データベースeolでは、財務諸表の数値データを取得するだけでなく、提出された複数企業の開示書類を効率的に閲覧する機能などを用意しています。企業の戦略を適切に分析するには、定性情報からの分析も不可欠と考えられます。 本記事以外のデータが必要な場合や、ご興味がございましたら、お問い合わせフォームより、お気軽にお問い合わせください。 ※ 社数算出について 本記事の対象は全上場企業のうち、当期純利益、自己資本、総資産(いずれも連結)が取得可能な企業で算出しています。 ※ データについて 本記事で使用しているデータは当社独自の基準で算出しているため、各社の公表データと異なる場合があります。 ※ 投資判断に関する注意事項 本記事は、企業情報データベースeolに収録されているデータに基づく情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券等の取引を推奨し、または勧誘するものではありません。投資判断は、必ずご自身の責任において行っていただくようお願いいたします。また、本記事に記載されている情報は、その正確性、完全性を保証するものではなく、投資の結果について当社は一切の責任を負いません。
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NEW 2026.4.23 DL資料発行市場レポート【定期版 2025年度】
ファイナンス・データベースINDB Funding Eyeを用いて作成した「発行市場レポート」の2025年度版を公開しました。 本レポートは、国内発行市場における資金調達動向を集計・分析しているもので、資金調達状況や主幹事リーグテーブル、ESG債、普通社債、サムライ債の発行額、新規公開募集総額、自己株式の推移やランキングなどについてまとめています。 金融機関、機関投資家、事業会社のファイナンス担当者など、発行市場の最新動向を把握したい方に幅広くご活用いただけるレポートです。 以下にそのエッセンスをご紹介します。 資本市場における資金調達状況 資金調達は、前年度比1兆4,160億円減(6.3%減)の21兆947億円。 デット・エクイティ比率は、デット81.5%、エクイティ18.5%。 主幹事リーグテーブル 資金調達全体では、主に普通社債が75.2%、POが10.0%を占める結果。 主幹事の1位の獲得は、野村證券、みずほ証券がそれぞれ2部門、SMBC証券が1部門。 普通社債のシェアは、上位3社で61.4%、上位5社で95.0%。 ESG債 ESG債の発行額は、前年度比21.0%減の4兆5,938億円。 債券種類シェアでは、普通社債が2兆7,249億円(59.3%)で最多。 普通社債 普通社債の発行額は、前年度比4.5%増の15兆8,653億円。また、案件数は4件増の604件。 一般事業債の発行額は、前年度比5.7%増の12兆6,801億円。 銀行債の発行額は、前年度比17.5%増の2兆2,220億円。 電力債の発行額は、前年度比25.2%減の9,632億円。 業種ランキングでは、金融・保険業が4兆6,058億円(29.0%)で1位。 発行体ランキングでは、ソフトバンクグループが1兆3,200億円(8.3%)を発行し1位。 劣後債の発行額は、前年度比2.1%増の3兆3,019億円。 劣後債の発行体ランキングでは、みずほフィナンシャルグループが7,240億円(21.9%)を発行し1位。 個人向け社債の発行額は、前年度比13.5%増の2兆7,160億円。 個人向け社債の発行体ランキングでは、ソフトバンクグループが1兆1,000億円(40.5%)を発行し1位。 サムライ債 発行額は、前年度比14.6%減の1兆3,167億円。案件数は、7件減の60件。 発行体ランキングでは、ポーランド共和国が2,116億円を発行し1位。 国籍別発行シェアでは、フランス共和国が6,172億円を発行し1位。 新規公開 新規公開の募集総額は、前年度比34.8%減の8,923億円。案件数は、28件減の57件。 上場市場ごとの社数では、東証グロースが32社(56.1%)で最多。 業種ランキングでは、金融・保険業が46.1%を占め1位。 発行体ランキングでは、SBI新生銀行が3,702億円で1位。 公募・売出 公募・売出の募集総額は、前年度比44.5%減の2兆1,124億円。案件数は、6件増の95件。 募集方法別の件数内訳は、公募5件、売出58件、公募・売出34件。 募集総額は、1億円以上100億円未満が55件となり最多。 業種ランキングでは、製造業が1兆801億円で1位。 発行体ランキングでは、任天堂が2,272億円で1位。また、上位10社の内8社が海外、グローバル案件。 CB 発行額は、前年度比46.8%増の9,080億円。案件数は、5件減の8件。 発行体ランキングでは、日本製鉄が6,000億円を発行し1位。 自己株式 取得枠設定金額は、前年度比17.8%増の22兆3,589億円。枠設定企業数は、47社減の1,101社。 取得実施金額は、前年度比14.0%増の18兆4,488億円。取得実施企業数は、17社増の1,222社。 取得枠設定金額、取得実施金額、取得実施企業数、いずれも金庫株解禁(2001年10月1日商法改正)以降、過去最高。 取得枠設定の業種ランキングでは、製造業が11兆5,623億円で1位。 取得実施の業種ランキングでも、製造業が7兆8,119億円で1位。 取得枠設定の発行体ランキングでは、トヨタ自動車が4兆3,413億円で1位。 取得実施の発行体ランキングでは、三菱商事が1兆円で1位。 処分公表企業数は、前年度比90社増の1,453社となり、金庫株解禁(2001年10月1日商法改正)以降、過去最高社数。 消却公表企業数は、前年度比42社増の519社となり、金庫株解禁以降、過去最高社数。
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NEW 2026.4.17 DL資料【2026年4月最新】訪日外国人の旅行消費額の推移 国籍別・費目別の時系列データ分析
観光庁が公表している「インバウンド消費動向調査」について、データからわかる動向・特徴を紹介します。 また、当社が提供する経済統計データベースサービス INDB Accelから取得した過去5年(21期)分のデータも掲載しておりますので、あわせてご利用ください。 2026年1-3月期の訪日外国人旅行消費額は2兆3,378億円となり、前年同期比2.5%増加 観光庁が、2026年1-3月期のインバウンド消費動向調査(1次速報)の結果を公表しました。 訪日外国人旅行消費額は、2兆3,378億円(前年同期比+2.5%)となり、堅調に増加しました。 費目別に前年同期(2025年1-3月期)と比較すると、宿泊費は12.1%増(7,645億円→8,571億円)と伸びたほか、娯楽等サービス費も12.2%増(1,065億円→1,195億円)と大きく増加しました。 客数ベースで見ても、2026年1-3月の累計は2年連続で1,000万人を突破しています。 訪日外国人客数の最新動向については、「【2026年4月最新】訪日外国人客数推移データの解説記事」をご覧ください。 上位4ヵ国の消費動向分析|台湾が構成比16.6%で首位へ躍進、中国は半減し3位に後退 国籍・地域別にみる訪日外国人旅行消費額の構成比から、2026年1-3月期における上位4ヵ国をピックアップしました。 台湾:9期ぶりに構成比トップへ躍進、総額・宿泊費・買物代がいずれも過去最高を記録 2026年1-3月期の台湾からの訪日外国人旅行消費額は3,884億円で、全体に占める構成比は16.6%となり、2023年10-12月期以来、9期ぶりに国籍・地域別トップとなりました。 前年同期比でも22.5%増と大きく伸長し、台湾からの訪日客の消費拡大が顕著です。費目別にみても、宿泊費が1,218億円、買物代が1,297億円に達し、総額を含めて過去最高を記録しました。 韓国:構成比の順位が前年同期の3位から2位に浮上、宿泊費が初めて1,000億円の大台を突破 2026年1-3月期の韓国からの訪日外国人旅行消費額は3,182億円(前年同期比+12.7%)となりました。 構成比は13.6%となり、順位は前年同期(2025年1-3月期)の3位から2位に浮上しました。費目別にみると宿泊費が1,100億円と、初めて1,000億円を突破し過去最高を記録しました。 こうした消費拡大の背景には、第1四半期だけで300万人を突破(前年同期比+22.0%)した客数の力強い伸びがあります。(韓国の客数推移の詳細はこちら) 中国:8期連続の首位から後退、前年同期比50.4%減と大幅に減少 2026年1-3月期の中国からの訪日旅行外国人消費額は2,715億円となり、前年同期比50.4%減と大きく落ち込み、全体に占める構成比は11.6%で3位へ後退しました。 これで8期連続で維持していた構成比首位の座から後退しました。 費目別で特に減少幅が大きいのは買物代で、前年同期の2,222億円から約60%減となる890億円にまで落ち込みました。 この要因として、中国からの訪日客数自体が前年同期から半減(-54.6%)し、減少トレンドが長期化していることが大きく影響しています。(中国の客数推移の詳細はこちら) 米国:前年同期比+16.6%と堅調に増加 2026年1-3月期の米国からの訪日外国人旅行消費額は2,592億円(前年同期比+16.6%)と全体の伸び率(+2.5%)を大きく上回る堅調な増加となりました。 費目別にみると宿泊費が1,058億円となり、2期連続で1,000億円を超える高い水準を維持しています。 インバウンド消費動向調査とは インバウンド消費動向調査は、観光庁が実施する訪日外国人の消費実態を把握するための統計調査です。統計法に基づいて四半期ごとに実施され、訪日外国人旅行者の旅行中支出、訪問地、旅行形態、満足度などを調査します。 調査対象は、日本を出国する外国人旅行者で、空港や港の出国時に聞き取りを行います。 この調査では、国籍・地域別、訪問地別に、宿泊費、飲食費、交通費、買物代、娯楽等サービス費などの支出を把握できる点が特徴です。さらに、都道府県別の訪問者数や1人当たり消費額を推計することで、地域経済への波及効果や観光政策の検討に活用されています。 当社では、このデータを2014年よりデータベース化し、時系列データとして簡単にご利用いただけるよう提供しております。 (今回紹介したデータの一部は下記よりダウンロードいただけます。) 経済統計データベース「INDB Accel」の導入効果:4つのメリットによるデータ収集・分析業務の効率化 本記事でご紹介した分析は、当社が提供する経済統計データベース『INDB Accel』を活用して作成しました。 INDB Accelを利用することで、データ収集・整形に費やしていた労働集約的な作業時間が大幅に削減され、本来注力すべき分析や仮説検証といった知的創造活動に集中することが可能です。以下では、INDB Accelがもたらす主なメリットをご紹介します。 【INDB Accel利用の主なメリット】 1. 常に最新のデータを手元に:更新作業から解放 一度作成した分析表(Excelシート)は、更新ボタンひと押しで最新データに更新可能です。データ公表サイトへの定期的な訪問、ダウンロード、手動での転記といった手作業による煩雑な作業やそれに伴うヒューマンエラーが発生しません。新しいデータが公開されたかどうかの確認も容易になり、常に最新の状況に基づいた意思決定を支援します。 2. 複数ソースのデータもシームレスに統合 高度なデータ分析には、複数の公表元からのデータ連携が不可欠です。しかし、個別のサイトを訪問し、それぞれ異なる形式のデータを取得・整形する作業は多大な手間と時間を要します。INDB Accelは、多岐にわたる統計データを統一された形式で一括取得できるため、データ統合の労力を劇的に軽減し、より多角的な分析を実現します。 3. 利用条件が明確で安心なデータ運用 公表されている統計データは、出典元ごとに利用条件が異なり、確認に時間と労力がかかるケースが少なくありません。INDB Accelでは、提供する全てのデータに一律で明確な利用条件を設定しており、安心してビジネスにご活用いただけます。コンプライアンス面でも安心なデータ運用をサポートします。 4. 深掘り分析を可能にする豊富な過去データ 多くの公表サイトでは、データ公開期間が直近数年間に限定されていることが一般的です。INDB Accelは、数十年にわたる長期時系列データも豊富に収録しており、これにより、過去のトレンド分析や長期的な影響評価など、より深度のある分析が可能になります。企業の変遷や社会情勢との関連性も詳細に検証できるため、より確かな知見を得られます。 INDB Accelにご興味をお持ちの方へ データ分析業務の効率化と高度化を、『INDB Accel』が強力にサポートいたします。 INDB Accelの詳細な機能や具体的な導入事例、無料トライアルのお申し込みや詳しい資料請求については、お問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。
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NEW 2026.4.16 DL資料【2026年4月最新】訪日外国人客数推移データ 3月単月として過去最高を記録、総数・国別データを解説
日本政府観光局(JNTO)が公表している「訪日外客統計」について、データからわかる動向・特徴を紹介します。 また、当社が提供する経済統計データベースサービス INDB Accelから取得した過去5年(60カ月)分のデータも掲載しておりますので、あわせてご利用ください。 2026年3月の訪日外国人客数は361万8,900人。1〜3月の累計は2年連続で1,000万人を突破し増加傾向を維持 日本政府観光局(JNTO)が2026年3月の訪日外国人客数データを公表しました。 2026年3月の訪日外国人客数は361万8,900人となり、前年同月比で3.5%増加し、3月として過去最高を記録しました。 また、2026年1月から3月までの累計訪日外国人客数は1,068万3,500人(前年同期比+1.4%)となり、昨年に続き2年連続で第1四半期に1,000万人を突破しました。 ▶︎【あわせて読みたい】「2026年1-3月期 インバウンド消費動向調査の解説記事」 中国が大幅に減少する一方、韓国・台湾・米国は累計でも二桁増を記録 2026年3月データで、訪日外国人客数の国別データから4ヵ国をピックアップしました。 ▶︎【あわせて読みたい】「2026年1-3月期 インバウンド消費動向調査の解説記事」 中国:1〜3月累計で前年同期比-54.6% 減少トレンドが長期化 2026年3月の中国からの訪日外国人客数は29万1,600人(前年同月比-55.9%)と大きく減少しました。これで4か月連続40%以上のマイナス(12月-45.3%→1月-60.7%→2月-45.2%→3月-55.9%)となりました。 1〜3月の累計で見ても、107万3,500人(前年同期比-54.6%)にとどまっており、前年の236万人超から半減する結果となりました。 韓国:1〜3月累計で305万人を突破(前年同期比+22.0%) 2026年3月の韓国からの訪日外国人客数は79万5,600人(前年同月比+15.0%)となり、3月として過去最高を記録しました。 1〜3月の累計は305万8,100人(前年同期比+22.0%)に達しており、国・地域別では2位の台湾に100万人以上の差をつけて大きく上回っています。 第1四半期だけで300万人を超えた韓国からの訪日外国人客の増加が、約129万人減少した中国のマイナス分を補い、総数をプラス成長に導く原動力となっています。 台湾:1〜3月累計で204万人(前年同期比+25.7%)と好調を維持 2026年3月の台湾からの訪日外国人客数は65万3,300人(前年同月比+24.9%)で、3月として過去最高を記録しました。1〜3月の累計も204万1,500人(前年同期比+25.7%)と大きく伸長しています。 アメリカ:1〜3月累計で80万人超(前年同期比+12.1%) 2026年3月のアメリカからの訪日外国人客数は37万5,900人(前年同月比+9.7%)となり、3月として過去最高を記録しました。 1〜3月の累計は80万3,400人(前年同期比+12.1%)となっており、他の欧米主要国が10万人台にとどまる中、アメリカからの訪日外国人客が大きく伸長しています。 訪日外客数・出国日本人数とは 訪日外客数:日本を訪れた外国人旅行者の数で、法務省の出入国管理統計から日本政府観光局(JNTO)が独自に算出し、毎月発表しています。外国人正規入国者から永住者等を除いた入国外国人旅行者を指します。 出国日本人数:海外に渡航した日本人の数で、同様に毎月併せて発表されます。 当社では、このデータを1964年よりデータベース化し、時系列データとして簡単にご利用いただけるよう提供しております。 (今回紹介したデータの一部は下記よりダウンロードいただけます。) 経済統計データベース「INDB Accel」の導入効果:4つのメリットによるデータ収集・分析業務の効率化 本記事でご紹介した分析は、当社が提供する経済統計データベース『INDB Accel』を活用して作成しました。 INDB Accelを利用することで、データ収集・整形に費やしていた労働集約的な作業時間が大幅に削減され、本来注力すべき分析や仮説検証といった知的創造活動に集中することが可能です。以下では、INDB Accelがもたらす主なメリットをご紹介します。 【INDB Accel利用の主なメリット】 1. 常に最新のデータを手元に:更新作業から解放 一度作成した分析表(Excelシート)は、更新ボタンひと押しで最新データに更新可能です。データ公表サイトへの定期的な訪問、ダウンロード、手動での転記といった手作業による煩雑な作業やそれに伴うヒューマンエラーが発生しません。新しいデータが公開されたかどうかの確認も容易になり、常に最新の状況に基づいた意思決定を支援します。 2. 複数ソースのデータもシームレスに統合 高度なデータ分析には、複数の公表元からのデータ連携が不可欠です。しかし、個別のサイトを訪問し、それぞれ異なる形式のデータを取得・整形する作業は多大な手間と時間を要します。INDB Accelは、多岐にわたる統計データを統一された形式で一括取得できるため、データ統合の労力を劇的に軽減し、より多角的な分析を実現します。 3. 利用条件が明確で安心なデータ運用 公表されている統計データは、出典元ごとに利用条件が異なり、確認に時間と労力がかかるケースが少なくありません。INDB Accelでは、提供する全てのデータに一律で明確な利用条件を設定しており、安心してビジネスにご活用いただけます。コンプライアンス面でも安心なデータ運用をサポートします。 4. 深掘り分析を可能にする豊富な過去データ 多くの公表サイトでは、データ公開期間が直近数年間に限定されていることが一般的です。INDB Accelは、数十年にわたる長期時系列データも豊富に収録しており、これにより、過去のトレンド分析や長期的な影響評価など、より深度のある分析が可能になります。企業の変遷や社会情勢との関連性も詳細に検証できるため、より確かな知見を得られます。 INDB Accelにご興味をお持ちの方へ データ分析業務の効率化と高度化を、『INDB Accel』が強力にサポートいたします。 INDB Accelの詳細な機能や具体的な導入事例、無料トライアルのお申し込みや詳しい資料請求については、お問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。
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2026.4.10 DL資料発行市場レポート【月次版 2026年4月】
ファイナンス・データベースINDB Funding Eyeを用いて作成した「発行市場レポート」の最新号を公開しました。 本レポートは、国内発行市場における資金調達動向を毎月集計・分析しているもので、資金調達状況や主幹事ランキング、第三者割当の動向、自己株式の推移やランキングなどについてまとめています。 金融機関、機関投資家、事業会社のファイナンス担当者など、発行市場の最新動向を把握したい方に幅広くご活用いただけるレポートです。 以下にそのエッセンスをご紹介します。 資金調達状況...全体 資金調達は、前年同期比2,840億円減(19.5%減)、前月比9,587億円減(44.9%減)の1兆1,741億円。 デット・エクイティ比率は、デット56%、エクイティ44%。 新発10年国債利回りは、前月末より0.235%上昇し、2.345%。 資金調達状況...普通社債 普通社債の発行額は、前年同期比3,081億円増(89.0%増)、前月比2,780億円減(29.8%減)の6,544億円。 3月の発行体ランキング1位のみずほフィナンシャルグループは、劣後特約付社債の発行。 資金調達状況...サムライ債 3月、サムライ債発行はありません。 資金調達状況...エクイティ エクイティの発行額は、前年同期比1,460億円減(22.8%減)、前月比4,681億円減(48.6%減)の4,954億円。 3月の発行体ランキング上位5社中3社(任天堂、ジャパン・ホテル・リート投資法人、ジャパンリアルエステイト投資法人)は、グローバル案件。 資金調達状況...新規公開 IPOの発行額は、前年同期比4,461億円減(94.8%減)、前月比9億円減(3.7%減)の243億円。 第三者割当 募集総額は、前年同期比5,496億円増(12.1倍)、前月比5,190億円増(7.5倍)の5,991億円。 銘柄数は、普通株式37件、新株予約権18件、種類株式4件、 CB2件、投資口1件の計62件。 自己株式...枠設定・取得実施 自己株式取得枠設定額は、前年同期比4兆7,848億円増(9.8倍)、前月比3兆6,951億円増(3.3倍)の5兆3,304億円。 自己株式取得実施総額は、前年同期比5,664億円増(1.4倍)、前月比2,781億円増(1.2倍)の2兆344億円。 自己株式取得枠設定額発行体ランキングでは、トヨタ自動車が4兆3,413億円の枠設定を公表し、1位。 自己株式取得実施総額発行体ランキングでは、ソニーグループが2,000億円の取得実施を公表し、1位。 自己株式...処分・消却 自己株式処分公表企業数は、前年同期比7社減(6.7%減)、前月比9社減(8.5%減)の97社。 自己株式消却公表企業数は、前年同期比2社増(3.8%増)、前月比21社減(27.6%減)の55社。
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2026.4.6 DL資料【2026年3月公表】2月の鉱工業生産指数(季節調整済)は102.3(前月比-2.1%)と3か月ぶりにマイナスへ転落 2026年3月時点の時系列推移データ分析
経済産業省が公表している「鉱工業指数」について、データからわかる動向・特徴についてご紹介します。 また当社が提供する経済統計データベースサービス INDB Accelから取得した過去5年(60カ月)分のデータも掲載しておりますので、あわせてご利用ください。 鉱工業生産指数は102.3(前月比-2.1%)、生産・出荷は前月比マイナスへ転落 経済産業省が、2026年2月の鉱工業指数データを公表しました。 鉱工業生産指数(季節調整済)は、102.3(前月比-2.1%)となり、3か月ぶりのマイナスとなりました。業種別にみると、15業種のうち12業種で前月比がマイナスでした。 出荷指数は100.5(前月比-1.6%)となり、先月の+3.8%から大きくマイナスへ転落する結果となりました。 在庫指数は98.1(前月比+0.3%)となり、前月からわずかに増加しました。 業種別の生産指数は15業種のうち、金属製品工業を含む12業種で前月比が低下 前月比が上昇したのは、鉄鋼・非鉄金属工業、パルプ・紙・紙加工品工業、化学工業(除.無機・有機化学工業・医薬品)の3業種でした。 一方、残る12業種では前月比が低下しました。以下では、動きの大きかった業種を中心にピックアップしました。 金属製品工業:前月比-5.9%と大きく下落 金属製品工業の生産指数は89.9(前月比-5.9%)となり、前月の+6.0%から大きく減少しました。 金属製品工業業種のうち、金属線製品以外の品目(建設用金属製品、建築用金属製品、暖房・調理等装置、粉末冶金製品、缶類、その他の金属製品)で、前月比がマイナスとなりました。特に「缶類」に分類されている産業用アルミニウム製品は前月比-39.4%と大きく低下しました。 石油・石炭製品工業:前月比-4.1%と3か月ぶりのマイナス 石油・石炭製品工業の生産指数は97.8(前月比-4.1%)となり、3カ月ぶりのマイナスとなりました。 石油製品に分類されている品目のうちガソリンが-7.4%、灯油が-3.6%といずれも前月から大きく下落しました。 中東情勢を受けて、今後どのように石油・石炭製品工業の生産指数が変化するのか注目です。 輸送機械工業(除.自動車工業):前月比-6.4%と2か月ぶりの下落 輸送機械工業(除.自動車工業)の生産指数は113.1(前月比-6.4%)と前月から反落する結果となりました。 輸送機械工業(除.自動車工業)に分類されている品目のうち、航空機部品(前月比-3.3%)と船舶・同機関(前月比-3.5%)はいずれも前月比で-3%以上のマイナスとなりました。 鉄鋼・非鉄金属工業:前月比+2.3%と2か月連続でのプラス 鉄鋼・非鉄金属工業の生産指数は102.2(前月比+2.3%)と2か月連続でのプラスとなりました。鉄鋼業、非鉄金属工業ともに前月比でプラスとなり、構成品目別では非鉄金属工業の通信用ケーブル光ファイバ製品が+33.8%、電気銅+8.9%と大幅に増加となりました。 鉱工業指数とは 鉱工業指数(IIP:Industrial Production Index)とは、国内事業所における鉱工業製品の生産状況を測定する重要な経済指標です。経済産業省が毎月公表し、408品目について基準年(現在は2020年)を100として指数化しています。鉄鋼、電気機器、自動車などが主要業種であり、生産、出荷、在庫・在庫率が公表されており、とくに生産指数は日本の景気動向を判断する上で注目される指標です。 当社では、このデータを1978年よりデータベース化し、時系列データとして簡単にご利用いただけるよう提供しております。 (今回紹介したデータの一部は下記よりダウンロードいただけます。) 経済統計データベース「INDB Accel」の導入効果:4つのメリットによるデータ収集・分析業務の効率化 本記事でご紹介した分析は、当社が提供する経済統計データベース『INDB Accel』を活用して作成しました。 INDB Accelを利用することで、データ収集・整形に費やしていた労働集約的な作業時間が大幅に削減され、本来注力すべき分析や仮説検証といった知的創造活動に集中することが可能です。以下では、INDB Accelがもたらす主なメリットをご紹介します。 【INDB Accel利用の主なメリット】 1. 常に最新のデータを手元に:更新作業から解放 一度作成した分析表(Excelシート)は、更新ボタンひと押しで最新データに更新可能です。データ公表サイトへの定期的な訪問、ダウンロード、手動での転記といった手作業による煩雑な作業やそれに伴うヒューマンエラーが発生しません。新しいデータが公開されたかどうかの確認も容易になり、常に最新の状況に基づいた意思決定を支援します。 2. 複数ソースのデータもシームレスに統合 高度なデータ分析には、複数の公表元からのデータ連携が不可欠です。しかし、個別のサイトを訪問し、それぞれ異なる形式のデータを取得・整形する作業は多大な手間と時間を要します。INDB Accelは、多岐にわたる統計データを統一された形式で一括取得できるため、データ統合の労力を劇的に軽減し、より多角的な分析を実現します。 3. 利用条件が明確で安心なデータ運用 公表されている統計データは、出典元ごとに利用条件が異なり、確認に時間と労力がかかるケースが少なくありません。INDB Accelでは、提供する全てのデータに一律で明確な利用条件を設定しており、安心してビジネスにご活用いただけます。コンプライアンス面でも安心なデータ運用をサポートします。 4. 深掘り分析を可能にする豊富な過去データ 多くの公表サイトでは、データ公開期間が直近数年間に限定されていることが一般的です。INDB Accelは、数十年にわたる長期時系列データも豊富に収録しており、これにより、過去のトレンド分析や長期的な影響評価など、より深度のある分析が可能になります。企業の変遷や社会情勢との関連性も詳細に検証できるため、より確かな知見を得られます。 INDB Accelにご興味をお持ちの方へ データ分析業務の効率化と高度化を、『INDB Accel』が強力にサポートいたします。 INDB Accelの詳細な機能や具体的な導入事例、無料トライアルのお申し込みや詳しい資料請求については、お問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。