2026.10.16
株式報酬制度活用企業数、SOの約4倍に(2026年10月集計)
近年、企業が優秀な人材を獲得・維持し、業績の向上を促進するために、役員や従業員を対象としたインセンティヴ・プランの
重要性が高まっています。このプランは「人への投資」であり、役員だけでなく従業員も対象に加えています。
特に、2007年8月、9535広島ガスに始まった株式報酬制度は、活用企業が急増しています。2026年度第1四半期(4月-6月)の活用企業数は、株式報酬制度がSO(ストックオプション)の約4倍になっています。
本記事では、弊社が提供するファイナンスデータベースサービス「INDB Funding Eye」の集計データを基に、株式報酬制度と
SOとの活用状況比較や株式報酬制度活用企業の顔ぶれについて分析します。
※「株式報酬制度」とは現物株そのものを与えるプラン、「SO」とは現物株を買うことができる権利を与えるプランのことです。
概況:2019年度以降、株式報酬制度がSOを上回る
2005年度から2025年度までの株式報酬制度およびSOを活用した企業数および株数の推移です。

株式報酬制度を活用した企業は、2015年度に上昇基調に転じ、2019年度にはSOの469社を上回る639社となりました。
また、株数も、2025年度には358百万株となり、SOの271百万株を逆転しています。
割当先は、従業員および役員が急増
株式報酬制度およびSOの割当先について、2016年度、2021年度、2026年度、各年度の第1四半期(4月-6月)の活用実績
集計結果です。従来、役員のみを対象としていましたが、従業員も対象に加える企業が急増しています。

割当対象ごとに、2026年度と2021年度を比べると、
・①従業員だけ:絶対数まだ多くありませんが、株式報酬制度は企業数が約3倍、株数が約4.5倍と急増しています。
SOは企業数が横ばい、株数が約3.6倍になっています。
・②役員だけ:株式報酬制度は企業数が約1.7倍、株数が約9.5倍と急増しています。SOは企業数が減り、株数が微増となって
います。
・③従業員および役員:株式報酬制度は企業数が約2倍に増えたものの株数は約半分となっています。SOは企業数が約1.2倍、
株数が約3倍と増えました。
株式報酬制度 類型別の主な活用企業
2026年1月以降に発行決議したディールについて、株式報酬制度の種類および類型ごとの集計結果です。
株数が多いTOP3社です。
※ 1ディールに複数の類型が含まれる場合、株数はそれぞれの類型に按分していません。

それぞれの類型を活用した企業数は、譲渡制限付株式RSが914社ともっとも多くなっています。類型の概観は次のとおりです。
RS : 先に株式を渡すが、売るのは条件達成後とする
RSU : 勤務年数などの条件を達成したら、後から株式を渡す
PSU : 会社の業績目標を達成したら、その度合いに応じて株式を渡す
ESOP : 社員に株式を持たせる
信託型 : 信託銀行に株式をまとめて預け、そこから社員に分配する
給付型 : ボーナスや退職金のような形で、貢献度に応じて社員に株式を渡す
持株会型 : 社員も自らお金を出し、会社の支援でお得に株式を買う
今回は活用が急増しているインセンティヴ・プランに焦点を当てました。一方、このインセンティヴ・プランについても、
皆様のご意見を参考に多様な分析・集計ができる様、更なる改善を検討してまいります。
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